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● マンションの外に出ると、そこには浅井が居た。青年は彼を、そして彼の背後で女性に担ぎあげられている少女を見て目つきを険しいものにする。 「……随分と早く来たものだな」 「なんカ対都市伝説警備係みたいなノに見つかっちまったみテえでな」 いや参ッた参った。と聞く者に違和感を感じさせる口調で浅井は言う。担ぎあげられていた少女が、 「Tさん! おっちゃんがなんかおかしいんだ! ≪組織≫からきた連中と戦う時にいきなり苦しみ出したと思ったらその後いきなり黒服の腕とか食っちまった!」 と首を捻って顔を青年へと向けて言うのに、 「ああ、分かってる」 と頷き、青年は浅井を睨んだ。浅井はおお怖イ怖いとおどけ、 「そウだ、あんたの契約者を返すゼ」 操られている女から少女を取り上げ、放り投げた。 青年はなにやら自分に対する扱いについて物を申しながら飛んでくる少女を受け止め、 「確かに……」 浅井を睨んだまま、腕の中で顔を赤くしている少女に気付くことなく安堵したように受領の言葉を述べた。浅井は更に、 「そうだ。足を返してやらナきゃいかねえな。――おい、ガキ。とっとと返してやレ」 そうさっちゃんへ命令した。「え?」と振り向くさっちゃんに浅井はまた告げる。 「聞こえなかったのか? 早く足を返さねえか、ガキ」 「う、うん……」 浅井の言葉に強烈な違和感を覚えながら、さっちゃんは少女へと奪った両足を戻す。 足は当然あるべき姿を取り戻すように何の抵抗も無く少女へとくっつき、 「おお、戻った!」 「本当に……よかった」 地面へと立って足の具合を確認している少女とその様子を見てほっと息をついている夢子を見て浅井はにこやかに言った。 「そうかそうかソいツはよかっタな」 「あっさり返すとは意外だな」 不審感を隠そうとしない青年の声、それを聞いた浅井は唐突に身を折り、狂ったように嗤った。 「…………くっククハハは! そリャそうだ! せっかくの食べる生肉が減っちマうのも嫌だしなァ! それにこの女ノ案内に任せりゃそこの≪夢の国≫ミてェな上等な上に食っても減ルことのねェ都市伝説の肉ガ食えんだからよォ!」 まるで正体でも現すかのように盛大に、凶悪に嗤いだした浅井に、ギョッとして少女が問いかける。 「おっちゃん! どうしたんだよ? さっきの≪組織≫の連中と戦ってからなんかおかしいぜ!?」 「契約者、下がれ」 青年が少女の前に出て有無を言わさぬ口調で言うのへ少女が抗弁する。 「Tさん、このおっちゃん本当はそんな悪い奴じゃ」 青年は、 「知っている、さっちゃんに聞いた」 答え、 「だが、コレはあの男ではない」 そう浅井を指さし告げた。 「――え?」 「どーいうことなの?」 言葉の意味が分からず疑問を呈する少女とリカちゃん。一方で夢子は哀しげな顔で「やはり、そうですか」と呟き、黒服が浅井の様子と先程あった連絡を重ねて思慮し、結論を口にした。 「……おそらく、彼は契約した都市伝説に取り込まれています」 「そうだな? 都市伝説」 青年が質し、 「アあ? 気づいテたのか?」 浅井がやはりどこか違和感を感じるひび割れたような声で興が削がれたように答えた。青年は浅井に――それを飲みこんだ都市伝説へと、応えるように浅井の事を口にする。 「あの男、元々復讐が成功しようとしなかろうと、もう普通には生きられないことを悟っていた」 さっちゃんを頼むと言ってきた男の真意を慮って言う青年は浅井の身体を乗っ取るモノへと誰何の声を上げる。 「お前は、〝どれ〟だ?」 答えは、再び上がった盛大な笑い声によってなされた。 「フ、は、ハハハはははハはは! 〝どれ〟か! そうだなぁ! 俺はコイツの中の都市伝説、その全テよォ!」 〝それ〟は語る。 「元々コイツには複数の都市伝説と契約するほど俺たチへの適応力なんザなかったんだよ! それを契約させテいたのが心の根本にあった復讐心ってヤつだァな。それがいざ復讐の対象に会って一度やリあったら復讐の意志が薄れやがった」 全く情けなイ。と首を振り、 「当然、そんな状態なコイツにいつまデも従ってやることもねえ」 だから飲みこんでやったと〝それ〟は言う。 「おとー……さん?」 豹変した浅井の姿をしたものへと呆然と声をかけるさっちゃん。〝それ〟はそちらを振り返り、再び命令した。 「ソうだ、おいガキ、俺と来い。お前の歌は餌を調達すルのに使えるからな」 その言葉はさっちゃんを道具として見るものであり、〝それ〟が浅井では、彼女のおとーさんではありえないことをさっちゃんへと理解させるには十分な言葉であった。だから、 「……」 「なンだ? その目は」 無言で〝それ〟を睨みつけた彼女は要求した。 「おとーさんを、返して」 大事な家族の返却を要求する言葉に、〝それ〟は肩をすくめて首を振り、 「何を言うノかと思えバ……やなこった」 答えるのも阿呆らしいとでも言いたげに告げた。さちゃんはそんな〝それ〟を見て、「じゃあ」と歌を朗じ始めた。 「さっちゃんはね、バナナが大好き――」 聴かせた相手を病へと陥れる呪歌はしかし、 「――あれ? 歌が……」 さっちゃんの疑問の声と共に中断された。その様子を見て〝それ〟は笑みに口の端を歪める。〝それ〟は時折ふらつきながら浅井を見据えている夢子を指さしながら、 「そこの特上肉にかけタ歌を解除されるわケにはいかねえし、俺は食らいたくはネえしナァ」 次に自らの体を指さす。 「まあ、この身体――契約者も本望だロうよ? ≪夢の国≫に娘を食った奴ヲ食い返しテやるんだからヨぉっ!」 そう言って夢子の方に向かって一歩を踏み出した。 「させるかよ」 言って、少女が立ちふさがろうとする。その肩を掴んで夢子が言った。 「どいて、ください」 「どけるか馬鹿。今の夢子ちゃんじゃあ危なっかしくて見てらんねぇ!」 少女が言い、それに何か夢子が反論しようとするが、その言葉が発されるよりも先に二人の前に立つ影があった。 「それはお前も同じだ、契約者」 そう言ってリカちゃんを少女の頭にぽんと乗せ、青年は〝それ〟に手を翳した。 「止めるノか? Tサん?」 契約者は返してヤったのニ。と〝それ〟が不満交じりに言う。 「止めるさ。暴走するのはその男の本意ではないだろうしな」 青年は当然のように答え、 「そウかい」 〝それ〟が言ったのと同時、乗っ取られた浅井の身体に異変が起きた。その胸元から青白い光と赤い燐光が強烈な光量をもって溢れだし、彼のスーツが、髪が、靴が、そして腕が、足が、首が――見渡せる範囲全てが人のそれからかけ離れた姿へと変異していく。 「なんだよこれ!?」 少女が叫び、 「都市伝説ですか?」 黒服が確認する。異形となっていく〝それ〟は己の身体の具合を確かめるように眺めまわしながら、 「≪放射能による突然変異≫ダ。立派なもんだロ?」 自身の事を自慢するように語った。 ≪放射能による突然変異≫、放射能は照射された物の細胞などを突然変異させるという都市伝説。 しかし、それを発動させるにはあるモノが必要だ。 「でも、放射能なんてどこにあんだよ?」 「そのネックレス」 青年が顎で示す先、異形の首から下がる赤い燐光を発する≪ホープダイヤ≫と共に揺れているもう一つのネックレス。青白く光っているそれは―― 「≪死を招くネックレス≫だ」 贈り物として贈られたネックレス、それを身に着けていた人間は変死を遂げる。原因はネックレスだった。その青白い石は宝石などではなく、ウランの結晶だったのだ。そういう都市伝説。 浅井が契約したそれは青白い石からウランのように放射能を発することができるようにするというもの、そしてそれは彼が契約している≪放射能による突然変異≫を場所を選ばず、更にネックレスが与える加護により対放射能性をも身につけて発動させることを可能とした。その結果が、 「その外殻と異常な膂力を引き起こす体内、そして同じく契約していた都市伝説であるさっちゃんの、二番目の歌の変異だろう。 防護が砕かれたのはそれらで陣の間を縫うように変異した呪いが原因だな」 青年が能力を見極める間にも〝それ〟の変異は進んでいき、木が無理やり倒されるようなメキメキという異音が浅井の身体の内部から響く。 「やめて! それ以上は……!」 身体の内部を変異させる異音にさっちゃんが悲鳴交じりに制止の言葉をかけつつ駆けだし、 「行ってはいけません! 彼はもう、あなたのおとーさんではありません」 今〝それ〟に近づいたら何をされるかわからない。さっちゃんが駆け寄ろうとするのを黒服が必死に止めた。 その間に完成した外殻を纏った異形の怪物は立ち上がり、そして言う。 「メシの時間だナ」 外殻に覆われた顔の奥から笑い声が轟いた。 「これは……」 呻くように黒服。 〝それ〟はまさしく異形の姿をしていた。その身は己が着ていたスーツ以外にもその場にあったあらゆるものを取り込んでより強固になった外殻に覆われ、人型の竜のような姿になっており、胸元からは厚い外殻を通しても尚、青白い光と赤い燐光がその異常な光を強く強く瞬かせているのが確認できる。 ――と、 「お兄ちゃんお姉ちゃん! 人が来るの!」 リカちゃんの注意を促す声が響き、 「こんな時にかよ!?」 少女が頭上からのその声に周囲を見回すと、 「げ、なんだよこりゃ!?」 ≪ホープダイヤ≫に操られているのか虚ろな目をした人々が公園内に殺到していた。 「都市伝説相手にはヤっぱり効かねえカ」 異形の呟きがあり、 「――まァいい、マズはそっちのヤつからとっ捕まえロ」 その命令の下、操られた人々が一斉に彼らへと突進した。しかもその数は、 「どんどん増えてやがる!?」 「あのひかりすごいつよいの!」 その言葉通り、周囲からはどんどん人が集まりだしていた。マンションの中からも次々人が出て来て少女たちを囲む輪の中へと合流している。 「これ以上≪ホープダイヤ≫に魅了される人間が増える前にどうにかしなくては」 黒服が懐から≪パワーストーン≫を取り出しながら言う。 「私が、やります」 夢子が支えられ、咳き込みながら、 「皆、お願い……っ!」 荒い呼吸のままに言葉を放ち、夢子たちを囲み人々から壁になるように黒いパレードが呼び出され――夢子は血を吐き倒れた。 「う……そ?」 その夢子の様子に驚いたのは他でもない、さっちゃんだ。 自身の力を増強していた物の内の一つを砕いたために大きな力を発してはいてもあくまで死ぬ寸前程度の効果しかなかったはずの能力がいきなりその殺傷力を強めたことにさっちゃんは驚き、王様が狂わないように己の能力を緩めようとして、 「二番が……? 二番がさっちゃんのそうさを受けてくれないよ!?」 突然の不測の事態に動転気味の声を上げた。 異形が笑みを含んだ口調で言う。 「≪ホープダイヤ≫が効かねえんならやっぱり都市伝説を食うのにはそのガキがいる方ガ便利ダなぁ!」 そして、跳んだ。 外殻を纏っていても尚パレードを飛び越える程の高い跳躍だ。そうしてさっちゃんの前に降り立った異形はその拳を振り上げ、 「二番は契約にヨって得タ能力だ。契約者ノ身体を乗っ取っている今、お前よりモ俺の方がそノ力の支配権を持ってるんダよ」 愉快そうに言い、 「ちょっと逃げられないようにしとこうかァ!!」 腕が振り下ろされた。 「嬢ちゃん! 逃げろ!」 少女の注意が飛ぶが、異形が発する慣れ親しんだ声から唐突に振るわれた拳にさっちゃんは思わず「ぁ」とどこか気の抜けた声を出し、動けない。異形の手はその無防備な頭へと迫る。 「っ!」 そこへ夢子が病の身体を無理に転移し、さっちゃんを抱き寄せた。 同時に夢子を蝕む正体不明の病が彼女の意識を揺さぶり、続く転移を阻害。夢子は地に倒れるように伏せることしかできない。 間近で振るわれる異形の拳を見て、夢子は初めに襲ってきた時に浅井が外殻を纏わなかったのはそれがあると重みの分拳を止めることが難しくなるからだと理解した。 浅井さんを乗っ取った都市伝説は私に会って彼の復讐心が揺らいだと言いました……。 あの時の拳はこちらを試すための拳だったのだ。夢子が避けていたらおそらくその拳はゲストの誰かに当たる前に止められたのだろう。しかし、今目の前のこの異形は間違いなく夢子ごと周囲の人々を殴り飛ばす。人外、異形へと変異した膂力だ。殴られたらただではすまない。 ふらつく視界で相手を見据える。あの時身を守ってくれたターコイズも今は無い。 しかし、 「待て」 腹に響くような音を立て、異形の拳が止められていた。それを果たしたのは体の各部位を淡く発光させた青年だ。青年は衝撃に対して険しい顔をし、 「≪夢の国≫を展開しろ!」 夢子へと声をかける。 「は、はい」 「コノ状態の拳も止めルのか……なんだか初めに会った時ミてェになったナ」 異形の感心したような言葉を無視して青年は異形を睨み据え、敵対の言葉を告げた。 「俺が病の夢子ちゃんに代わって相手をしよう。もともと王の頼みは≪夢の国≫を再び歪むるに至る呪いの元を止めること。そしてその呪いの元凶はさっちゃんではなく、お前だ」 「それデ俺を倒スってカ? ハハハ無理だな、そんな華奢な体じゃア無理ダ! 敵にナるんならお前ハ俺ノ餌、上等な肉でしかなクなっチまうヨ!」 楽しそうな異形の声がする。異形が再び拳を再び振り上げたその時、周囲、空間が侵食された。 足元の砂の地面がカラフルな石畳になり、周囲の遊具が消え失せアトラクションが立ち並び、乏しかった街灯がきらびやかなイルミネーション群にとって代わる。マンションや民家は全て異国の建物へとさし代わり、≪ホープダイヤ≫で操られていた人々の相手を捕まえ、櫓へと放りこんでいた≪夢の国≫の住人達とそれらが牽引するパレードが違和感なくその風景へと溶け込んだ。 そこはまさしく異国、≪夢の国≫内部だ。 「流石に速いな」 「い、え……こんなことしかできま、せんから……」 そう言って身を傾がせながら立つ夢子を青年の契約者の少女と≪夢の国≫の住人が支えた。 「ですが、これで新たに≪ホープダイヤ≫の効果に晒される人はいなくなりました」 呆然とするさっちゃんを抱き起こした黒服に頷き、青年は異形を睨み据えた。 祈る。 「お前を破壊できたら――幸せだ」 その幸せは直接的には叶わない。幸せに至るための可能性を≪ケサランパサラン≫の果たせる範囲において与えるだけだ。それは白い光の形で青年の身体へと現れる。そうして青年の戦闘準備が整えられていき―― ≪夢の国≫内部に強い強い戦いの気配が満ちていった。 前ページ次ページ連載 - Tさん
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買って嬉しい はないちもんめ まけて悔しい はないちもんめ あの子が欲しい あの子じゃわからん この子が欲しい この子じゃわからん 相談しよう そうしよう 俺が組織からの命令は○○町に組織に非協力的かつ危険な契約者がいるから始末して来いと言う物だった 組織の命令でしかも危険な契約者となれば戸惑う必要はどこにも無く二つ返事でOKした俺だったが今は少し後悔している その契約者はまだ年端も行かぬ少女だったからだ 「おじさん?」 「・・・ん?」 イカン・・・考え事をしていた所為で標的が目の前まで来ている事に気付かなかった 「少しお願いがあるの・・・あの帽子を取ってくれない?風で飛ばされちゃったの」 見ると確かに木に帽子が引っかかっている 本当なら今すぐ始末するべきだったんだろうが相手が子供な事からこの任務に抵抗を感じていた俺は最後の頼み位聞いてやろうと帽子を取ってやった 「ありがとう、叔父さん良い人ね」 「あ、あぁ・・・」 「だからね」 少女が朗らかに笑い 「苦しまないように殺してあげるわ」 背筋が凍る様な声でそう言った 「え?」 俺の戸惑いを他所に後ろにあったマンホールの蓋が飛び、中から巨大な生物が現れる 白いワニ、俺が契約した都市伝説だ 「何?!」 契約者の俺の意思と関係なしに鰐が出てきた・・・どう言う事だ!? 「やだ、組織から私の能力聞いてなかったの? 相変わらず杜撰な所ね・・・最期だから教えてあげるわ 私の都市伝説はね――はないちもんめ」 「・・・まさか」 「はないちもんめ」は有名な童謡だがその歌詞の内容は人身売買の歌だと聞いた事がある 「そ、相手にお金を渡す事で相手の都市伝説や仲間を操る事が出来るようになる・・・それが私のはないちもんめの能力」 「金を渡す・・・だと?」 「鈍いわねぇ、帽子の裏を見て御覧なさい」 言われて帽子の裏を見る 帽子の裏には100円玉が貼り付けてあった 「・・・・・・」 「その100円で、あなたのワニ買わせてもらったわ」 とても楽しそうに笑う少女 こんなの、子供のする表情じゃない・・・ 「子供相手だと油断した時点で貴方の負け・・・食べちゃえ」 少女のその言葉を聞いてワニがこちらに向ってくる 今まで何年も共に戦った相棒が俺に・・・・・・バクンッ クチャ・・・クチャ・・・ 「さよなら、間抜けな叔父さん」
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アンケートまとめ アンケート内容 Q00. あなたは都市伝説を信じますか? Q01. あなたはどんな都市伝説が好きですか? Q02. あなたがこのスレで好きな物語はなんですか? Q03. Q02.のどこが好きですか? Q04. あなたがこのスレで好きなキャラクターは誰ですか? Q05. Q04.のどこが好きですか? Q06. あなたの契約したい都市伝説はなんですか? Q07. あなたのフェティズムを教えてください。 Q08. あなたの好きな曲を教えてください(ジャンルは自由です)。 Q09. 御感想、御意見など、御自由にどうぞ!! Q10. さっきからあなたの後ろにいる方はどなたですか? Q11. あなたは赤/好きですか? これまでの回答 ID rx6BfKXi0 さんの場合 投稿日: 2009/08/24(月) 19 19 31.60 ID 9jk9kzAP0 さんの場合 投稿日: 2009/08/24(月) 19 45 51.96 ID odUuEwVe0 さんの場合 投稿日: 2009/08/24(月) 20 28 19.24 ID PKM0+U3N0 さんの場合 投稿日: 2009/08/25(火) 08 06 35.77 ID GyVCWoZpO さんの場合 投稿日: 2009/08/25(火) 21 24 39.05 ID vJqkSs620 さんの場合 投稿日: 2009/08/25(火) 21 42 35.98 ID PuVn4KOxO さんの場合 投稿日: 2009/08/26(水) 23 12 44.58 ID 1+zBu014O さんの場合 投稿日:2009/11/03(火) 23 35 11.19 避難所民その1 さんの場合 投稿日:2009/11/05(木) 00 43 22 避難所民その2 さんの場合 投稿日:2009/11/05(木) 08 21 30 避難所民その3 さんの場合 投稿日:2009/11/05(木) 10 26 59
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「夢見る兄妹」 夜、もう寝る時間、彼、七夕真久良は枕元にジャンプを置き、眠りにつく。 彼の契約都市伝説『枕元に入れた物の夢を見る』。本来なら、彼はジャンプ漫画の世界に行く夢を見るはずだった。しかし… 真久良「どこ、ここ…?」 彼が居たのは電車の中だった 真久良「…いやな予感しかしない」 内心当たって欲しくない、とも思ってみたが… 『この度は夢列車にご乗車いただき、誠にありがとうございます』 アナウンスが聞こえてくる 真久良(絶対猿夢だよこれ…) 『次は、抉りだし~抉りだし~』 真久良の下にスプーンを持った小人がやってくる 真久良(まずい、このままじゃ抉られる…) 対処方法を考える真久良 真久良(そうだ…さっき枕元に置いたジャンプで…) 何かを思いついた様子の真久良 小人はどんどん近づいてくる 真久良「一か八か…。“ゴムゴムの銃乱打”!」 真久良の腕がまるでゴムのように伸び、小人達に当たる 真久良「ねらい通り!」 『…次は~挽き肉~挽き肉~』 巨大な機械を引いて小人がやってくる 真久良「“ゴムゴムの~”バズーカ!」 しかし、いとも簡単に弾かれてしまう 小人は機械を引きながら真久良に近づいてくる 真久良「やば…」 どんどん近づいてくる が、次の瞬間、 「キョアーオ」 悲鳴…いや、奇声と言うべきだろうか…を上げて、小人が消えてしまった 夢見「何してるのよ、お兄ちゃん」 真久良「夢見!」 今のは夢見の契約都市伝説『ゆめにっき』の★ほうちょう★である さらに夢見が真久良の夢の中に入ってこれたのは『ゆめにっき』の都市伝説の一つ、『窓付きは他人の夢に入れる超能力者』の能力である 夢見「全く…お兄ちゃんの能力は戦闘向けじゃないんだから…」 夢見がやれやれ、とて手を動かす 真久良「まだのこってるよ。めだかボックスより…異常性『殺人衝動』+技術『暗器』!銃殺!」 真久良が服から二丁拳銃を取り出し、小人達を撃ち殺す 夢見「へぇ、やるじゃないお兄ちゃん」 「キョアーオキョアーオキョアーオ」 夢見が残った小人を★ほうちょう★でしとめる 『長らくのご乗車、ありがとうございました。次は終点、皆殺し~』 大量の小人が、様々な武器を持って押し寄せてくる 真久良「流石にこの数は…」 夢見「やばいわね…」 後ずさりする真久良と夢見 真久良「保健室の死神より…病魔『裁断(ジャッジメント)』!」 先ほどの小人の挽き肉機を操作し小人を足止めする。 真久良「夢見、今のうちに…!」 夢見「うん。『窓付き監禁説』!」 その瞬間、謎の壁が現れ、小人達を閉じ込めた。 『ゆめにっき』の都市伝説の一つ、『窓付き監禁説』の能力である 真久良「さて…今のうちに逃げよう。もう朝だろうし」 夢見「そうね…」 夢見が自分と真久良の頬を抓る 瞬間、周りの空間が歪み… 真久良「ふぁ~…やっと抜け出せた」 一方、夢見の部屋では… 夢見「…そうだわ。日記をつけないと…」 〈9月16日木曜日 今日はお兄ちゃんの夢に入りました 。猿夢と戦いました。 閉じ込めて逃げてきました。〉 続く…
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「鷽月頼也、その過負荷(マイナス)」 さて、皆さんは異常(アブノーマル)というものをご存知だろうか? 幼女、乳児、人形、昆虫等、普通でない物に好意、愛情、恋愛感情、性的関心を抱く特殊性癖…ではない 一部の人が生まれながらにして持つ、一種の才能、体質、性質のような物だ。その才能が普通とはあまりにもかけ離れている、普通に考えてありえない、故に『異常』… 主な例だと、拝戸純の『囚納』、花房真樹の『異常、都市伝説に対する異常なまでのスルー・ステルススキル』、 上田明也の『言葉を操る異常』、任天堂寺の『異常なまでの認識・処理・記憶能力』(…良い機会なので『完録(ブルーレイメモリーカード)』とでも名付けよう。) 羨道望の『才念調』、拝戸直の『他人の限界が分かる異常』などである では、過負荷(マイナス)はご存知だろうか? 過負荷(マイナス)―異常と違い、その人の育った環境、性格なんかが影響して発現する。そしてその能力は理由も理屈も存在しない。無意味で無価値で無関心で無責任な屁理屈である…詳しくは漫画『めだか箱』を読んでくださいな はてさて、『マイナスの会(仮)』のリーダーである鷽月頼也もまた、その身に過負荷を抱えている。『大負号』…あらゆるものの『負の側面』を増幅させる、そんな過負荷 頼也『まーそんなそれはそれとして! 僕は歩いているのだ』 『あは!』『球磨●禊がモデルだから大嘘憑きか却本作りが僕の過負荷だと思った?』『甘ぇよ。』『…が、その甘さ』『嫌いじゃないぜ』 鷽月頼也、数話ぶりの登場である 頼也『それにしても、本家球磨さんはしばらく僕が登場しないうちに丸くなったよなー』 そんなことを言いながら歩いている。負のオーラをまき散らしながら 『Hey! Guy!』 低い声の男が、話しかけてきた 頼也『何かな? 僕に何か用?』 『これ…英語でどういう意味だ?』 低い声で、自分の胸の位置を指差しながら尋ねる男。そこには大きく“台所”の文字が…。奇抜すぎるデザインの服である。“台所”って。なんでそれをチョイスしたんだ 頼也『キッチンだよ! それにしても、その服格好悪いね!』 『…だ』 頼也『え?』 『誰が“チキン”だ! 』 そう叫び、思い切り頼也を殴ってきた男。『kitchin』。キッチンをチキンと聞き間違えて滅茶苦茶殴ってくる都市伝説である 頼也『!?』 巨体で殴られ、吹っ飛ばされた頼也 頼也『い』『ったーい』『うわー右腕が動かないー』『呼吸もなんだか苦しいぞぉ』 『鎖骨が折れて肺に突き刺さったかなー』『一生後遺症が残るなーこれは!』 殴られた体を持ち上げながら言う頼也 頼也『あーでも痛くなくなってきた?』『治る兆しかなー』『それとも壊死する兆候かなー』 『まっ』『どっちでも似たようなもんかあ!』 巨大な螺子を取り出し、『kitchin』に攻撃を仕掛ける頼也。これは、ポケットから取り出した普通のプラス螺子を嘘の都市伝説『チパッ草』の『虚栄』で巨大化―虚大化させた物である 『うぁあああああああ! 殺す! 殺す! コロス!』 しかしなおも殴り続ける『kitchen』 頼也『ぐ…ッ』 鳩尾に入ったようだ 頼也『はぁ、はぁ、はぁ』『今度は内臓が破裂したんじゃないかなー』『お腹が裂けるように痛いや!』 『ま、それでも』『僕は君を“螺子”伏せる』 そう言って両手に螺子を出現させ、投げる頼也 『あ゛あ゛ああああああああああああああ!』 しかし、それはかわされ、『kitchen』は更に殴りかかってきた。しかし、飛ばされた螺子は、後ろの固い塀に深々と突き刺さった… 塀は固く、頼也の筋力も弱いため、螺子を突き刺すことは普通は不可能である。では、何故刺さったのか。答えは単純明快。これが頼也の『過負荷』ということである 学校町に昔からあった塀なので、“硬い”が当然“古い”。そう、その“古い”こそがこの塀の欠点(マイナス)。頼也はそのマイナスを肥大化させ、螺子が触れる部分だけを、螺子が簡単に突き刺さるほどに古く脆くした、というわけである 『はぁ、はぁ、なかなかタフじゃねぇか。だが、俺をチキン呼ばわりしたお前を俺は許さねぇ…!』 やっとまともに会話する気に…なっていなかった 頼也『だからkitchenだって。』『ま、』『やられっぱなしってのも癪だし!』『僕も本気を出そうかなー』 すると、みるみるうちに殴られた傷が…否、傷だけでなく、服の汚れや傷さえも、治って…否、戻(なお)っていった 『!? どういうことだ!? それがお前の都市伝説か!? くそっ、なんて回復力なんだ…』 戦き、慄き、戦慄する『kitchen』 頼也『おいおい、それじゃあまるで僕の能力が回復能力みたいじゃないか』『回復能力のように前向き的な都市伝説と』『僕が契約するわけないだろう?』 『事実(すべて)を虚偽(なかったこと)にする』『それが僕の『僧文是』だ――――つまり! この傷も、この汚れも、“全部嘘(オールフィクション)”ってね!』 と、頼也はキメ顔でそう言った――――― 『『僧文是』だと…? ふざけるな! 無敵すぎるにも程がある…!』 頼也『おいおい、騒ぐなよ』『弱く見えるぜ?』 『んじゃ』『まー終わりにしようか』『さようなら!』『噛ませ犬君。』 今度は大量に投げられた頼也の螺子が、『kitchen』の身体に深々と突き刺さり…文字通り、螺子伏せた 頼也『あ、ちなみに『まつ、かなう、そ』も嘘に関わる都市伝説だからね』 …誰に言っているのだろうか? まぁ、そんなこんなで、負完全・鷽月頼也は都市伝説を一体螺子伏せたのであった… 続く…
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スパニッシュフライ ヨーロッパにおける伝統的な媚薬。 蝿の一種である。 この媚薬は、日本でのイモリの黒焼きに相当するものでらい、その有効性の真偽のほどもそれに順ずるものとなっている。 その服用法は、焼いたスパニッシュフライを粉末化し、ワインに混ぜて相手に飲ませると言う単純なものだ。 これを服用した相手は、たちまちのうちに恋の虜となって、自分に惚れてしまう……とされていた。 が、前述したように、この媚薬の有効性には疑問点がある。その最たるものが、スパニッシュフライの実在の真偽が明らかではないという点だ。 スパニッシュというからにはスペイン産の蝿だろうが、それと思われる蝿は存在しない。おそらく「陽の沈まぬ帝国」スペインが未開地で見つけた神秘の媚薬と言う触れ込みで売られていただけの、普通の蝿なのだろう。 以上、新紀元社 「魔導具辞典」のスパニッシュフライの項目から抜粋 そして!!そっから妄想した、都市伝説「スパニッシュフライ」の能力はこれだっ!! 都市伝説「スパニッシュフライ」 分類的には、イモリの黒焼きなどの古来の民間伝承系都市伝説 黒こげの蝿の姿をしており、自由自在に飛び回る。 そして、対象の体内に侵入することで、言い伝え通りの効能を発揮する。 花子さんの契約者は「同性相手には効果を発揮しないだろう」と考えていたが、残念ながら同性相手にも効いてしまう それなんて腐女子や百合スキーの妄想材料? 弱点としては、所詮蝿なので生命力や防御力はなく、普通に蝿叩きでも殺せることと 体内に入り込んでいる場合、その対象が気絶すると体外に強制排出されてしまう事である なお、学校町内に何匹出現したかは不明 ネタに使えそうだったらゆっくり使っていってね!!! ページ最上部へ
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占い愛好会の日常 06 「…………ふむ」 既に使われていない空家の一つ。 その目の前の電柱に、一人の老人が腰かけていた。 工事の際に足場となる杭に尻を乗せ、眼下の空家を眺めている。 老人を追っていただろう黒服が中へと踏み込んでから十分。 建物の中からは何の音もしない。 「……つまらんの」 隙を見て女の黒服の乳でも揉んでやろうかと策を練っていた老人は、退屈そうに足をプラプラとさせる。 家屋の中で何が起こっているのか、外からでは分からない。 しかし何かが起こっているだろうことは、老人にも推察できた。 黒服が入る前には微弱ながらも空家から漏れていた気配が、今はほとんど消えている。 つまり、今まで張っていた結界を、侵入者が出た事により強化したのだろう。 そしてそれは、黒服が中でどうなったのかを容易に想像させた。 もし勝利したのなら、結界が強化されるはずもない。 恐らく黒服は捕縛されたか、殺されでもしたのだろう。 「今悪事を働こうとしておる者は悪魔の囁きだけじゃと思っていたが……」 面倒くさそうに、老人が呟く。 愛好会のメンバーに被害が出るような状況は出来るだけ避けたい。 不穏な因子は、取り除くに限るのだが、 「敵戦力は未知数じゃからの」 老人は、強い。 それは一つの事実だ。 しかし、彼より強い都市伝説など、それこそ星の数ほどいるだろう。 例えば、遥か昔から神話として語られるような存在。 例えば、実体そのものがない存在。 中国における最古の都市伝説であっても、それらに太刀打ちする事は難しい。 「…………さて」 まずはあの家屋に潜む都市伝説について調べなければならない。 逃げだしておいて今更帰り辛いが、愛好会のメンバーを動員すればある程度の情報は集まるだろう。 老人は静かに、その場を離れようとして 「…………む」 ふと、一人の女性が眼下の道、その100メートル程先を歩いているのを発見した。 タイトなスーツに身を包んだその女性は、老人好みのナイスバディである。 「…………ふむ」 老人の頭の中で、女と眼下の家屋内にいる都市伝説の存在が天秤にかけられる。 それは一瞬の拮抗もなく、女に大きく傾いた。 「……ほっほっほ」 黒服の一人が殺されているのだ。 その原因である眼下の家屋についても、組織が勝手に調査でもするだろう。 老人はそう己に納得させて、電柱から飛んだ。 彼にとっての生きがいは、エロス。 一度それを目の前にしてしまえば、老人の目からそれ以外の要因は簡単に消え去る。 「ほっほっほ」 暗い夜道に、老人の笑い声が響き渡った。 【終】 前ページ 表紙に戻る 次ページ
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「……生きていますよね?」 掛けられた声に振り向くと、くたびれた白衣を着た青年が立っていた。 「これが死んでいるように見える?殺したら取引が成立しないじゃない」 顎で娘を指し示す。 「はは…先に振り込んで置いたんですから、そんな事になったら困りますよ…」 青年が、襤褸雑巾のような、呼吸をするのもやっとといった体の少女に近づき、能力を発動させる。 少女の腕に、一筋の切り傷が出来た。 彼が契約している都市伝説、「門田稲荷神社」の縁切りの効果により、少女と契約していた都市伝説との繋がりが切れた。 「もっと早くソレを処分して欲しかったんだけど?」 「色々と事情がありまして…ええ、分かっていますよ。今後一切、貴女方夫婦に接触はしません」 「そうしてもらえる?面倒事に巻き込まれるのはごめんだわ」 不快と苛立ちを露わにしていた母親の表情が、いくらか和らいだように思えた。 ――学校町内某所 『器の許容率上昇中…目標値まで残り65%です』 「んー…上昇率が悪いなぁ……こっちも使おうかな」 くたびれた白衣を着た青年――レナード・ハイアットは、報告を受け、一つの注射器を選び取った。 心得たとばかりに、近くに居た研究員が注射器を受け取り、部屋を後にした。 ガラス越しに見下ろしているのは、手術台に拘束具で固定され、目隠しと猿轡をされた少女。 レナードが取引してきた、件の研究材料だ。 少女に処置を施している女性――ニエヴェス・ジェンテーレから少し離れた所で、研究員が記録を付けている。 ニエヴェスが手にしているのは、GPS機能付きのマイクロチップ。 それを、少女の額に近づけ――触れた瞬間、まるで水中に手を差し入れるかのように、指先から手首までが抵抗無く飲みこまれていく。 ニエヴェスの契約都市伝説、『心霊医術』の能力によるものだ。 少女の身体が大きく痙攣した。 脳を掻き回し、脳髄にマイクロチップを埋め込んでいく。 「―――――!!―――――!!!」 少女がくぐもった声を上げる。 酷い喪失感を始め、触れられる事など考えた事も無かった場所を掻き回される恐怖と怖気、身体の内側を強引に広げられていくような苦痛があった。 視界は暗闇に閉ざされ、目隠し布に覆われ、聴覚もほとんど機能していない。 流れる涙は目隠し布に吸われ、声も猿轡に遮られて明確な音にならない。 自分の置かれた状況すら理解出来ず、呻き声と涎を洩らしながら身をよじることしか―― ギリ、と少女の首か締まった。 少女の身体が強張る。 首を絞める力は徐々に増していき………手が離れた。 ニエヴェスは、大人しくなった少女を一瞥し、机に置かれた様々な機械を見やる。 まだまだ施さなければならない処置は山ほどある。 …と、扉が開き、入ってきた研究員からどす黒い液体の入った注射器を受け取った。 「さーて…どれがいいかなぁ…」 それらを確認し、レナードは、机に広げられた数十枚の都市伝説契約書を見比べ始めた。 続く…?
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マッドガッサーと愉快な仲間たち 15 「マリ・ヴェリテの憂鬱」 群れる事など、できた事がなかった 己は人食い、化け物じみた伝承を与えられたベート 仲間など、作れた事もない 生まれ出れば、すぐに命を狙われる 危険分子と忌み嫌われる 力を隠し、獣の群れに紛れようとした事があった しかし、獣たちすら、己を恐れる 本能的に、自分たちとは違う存在であると…化け物だと、そう認識してきて その群れに加われた事など、一度もない 人食いをやめようとした時期があった 悪事を働くのをやめようとした時期があった しかし、誰にも信じてもらえなかった どうせ悪事を働くに決まっている お前には騙されない 誰にも信じてもらえずに、結局己は犯し、殺し、喰らった 契約者を得ようとした時期がある 契約者を得れば、この永遠の孤独から解放されるかもしれないと ……結果として、己はそれすらも許されなかった 契約した人間は、アッと言う間に、己の力に、存在に飲み込まれた 時に狂いて命を絶たれ、時に己の中に取り込まれ …己は、寄り添ってくれる契約者すら、得る事ができなかったのだ 故郷を離れようと思ったのは、全てに疲れたからだった 己の存在は、故郷以外ではあまり知られていないはず そこでなら…もしかしたら 寄り添える相手が、見付かるのではないだろうか? ほんの少しの、天文学的な確立でもありえないのではないかと思える奇跡にすがり、故郷を離れた やってきたのは、小さな島国 その島国の中でも、特に都市伝説の気配が強いその場所を目指した …その途中で、あいつと遭遇したのだ 「…マリ・ヴェリテのベートだな?俺の野望に、一口乗らないか?」 酷く、魅力的な言葉だった 都市伝説としての…マリ・ヴェリテのベートとしての本能に従う事ができ なおかつ…仲間を得る事ができるかもしれない、そんな誘い 迷う事無く、己はその誘いに乗った 少しずつ、仲間が増えていった 己に恐怖を抱いてもこず、己を信じてくれた存在は初めてだった 仲間を得る事など、群れる事など …生まれて、初めてだったのだ だから、己はこの群れを護ろう それは本来、群れのリーダーの仕事であるが…残念ながら、我等がリーダーには戦闘能力はない だから、自分が護るのだ 戦う事ができる己が 群れた事がある連中にはわからないだろう 契約者を得た事がある、契約者を得ている都市伝説にはわからないだろう 群れる事を許されず、契約者を得る事すら許されなかった都市伝説の絶望が たとえ、誰に何と言われようとも、己はこの群れを護るのだ この群れでの時間を、誰にも奪わせはしない たとえ、どんな犠牲を払ったと、しても fin 前ページ次ページ連載 - マッドガッサーと愉快な仲間たち
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とある警察幹部の憂鬱 小ネタその1 4コマっぽいの 警察幹部「何故、私の部下には都市伝説と関わりたがる者が多いのでしょう」(ため息 黒服H「関わるな、と言われると関わりたがるのが人間の性さ」 警察幹部「…かと言って、積極的に関わるように、などとは言えません」 黒服H「だよなぁ?」 警察幹部「……せめて、無茶をしなければ良いのですが。都市伝説と契約している彼が、特に心配です」 黒服H「何だ、そいつに気があるのか?…っち、先に手ぇ出しておけば」 警察幹部「そんな訳ないでしょう。訴えますよ。そして勝ちますよ」 前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ